垂直立ち上げを狙うルネサスのArmマイコン事業、買収企業のアナログ系半導体で脇を固める。
ルネサス エレクトロニクスは、Armアーキテクチャを採用した32ビットマイクロコントローラ「RAファミリ」の量産出荷を昨年(2021年)から始めた。顧客の反応はよく、2022年内には累積出荷が1億個を超えるもよう。製品の立ち上げにあたっては、日本、欧州、米国の企画スタッフを1カ所に集めるなど、総力戦の体制で臨む。同社が買収した欧米の半導体メーカの企業文化を吸収・融合したことで、スピード感のある事業展開を実現できた。今後は、AI(機械学習)や無線通信の機能を搭載したり、スマートメータやディスプレイ表示制御の応用に対応した品種を用意したりする。ここではRAマイコン事業を統括する伊藤 栄 氏に、RAマイコンの製品化の現状と今後の展開を聞いた。