Mbed TLSの概要と特徴
今回は、これまで何度か触れてきたMbed TLSについて説明をしていきたいと思います。TLS(Transport Layer Security)は、通信の暗号化を行うプロトコルとして、IoTのセキュリティを実現する手段の一つとして頻繁に利用されています。また、通信の暗号化だけでなくデバイスの認証手段としてもよく使われています。
今回は、これまで何度か触れてきたMbed TLSについて説明をしていきたいと思います。TLS(Transport Layer Security)は、通信の暗号化を行うプロトコルとして、IoTのセキュリティを実現する手段の一つとして頻繁に利用されています。また、通信の暗号化だけでなくデバイスの認証手段としてもよく使われています。
筆者がMbedを使い始めた理由は、インターネットにネイティブに接続できるマイコンボードが欲しかったからです。その頃の筆者は、中学生の頃にZ80を触って以来15年以上のブランクを経て、Arduinoを使い始めたところでした。その頃、ArduinoをIPネットワークに接続するには、IPスタックをハードウェアで実装したW5100というチップを使う事が一般的でした。
今回は、Arm Mbedの構成要素の一つであり、最も重要な部分であろうMbed OSについて記したいと思います。これまで書いてきたように、Mbedには大きく分けて、Mbed OS 2とMbed OS 5の二つが存在します。しかし、Classicと呼ばれるようにMbed OS 2はメンテナンスモードですので、今回はMbed OS 5についてのみ記したいと思います。
Mbedを使い始めるといっても、実際にどのボードを開発ターゲットにするかは悩ましいことでしょう。たくさん(本稿執筆時には138種!)あるMbed対応デバイスですが、今回は何を使うと良いのか紹介をしていきましょう。
Arm Mbedは、ただのマイコンボードではなく「IoTデバイスプラットフォーム」として、IoTにおけるソフトウェア互換性を含めた、ラピッドスタートな開発プラットフォームです。加えて、現在注目されている、クラウドへ接続するIoTデバイスの実現など、利用可能な多くのライブラリも含んでいます。