イベント概要
高度化が進む近年の組み込みシステム開発の現場では、短期間で高機能なシステムに対応したリアルタイムOS/組み込みLinuxの搭載が不可欠となっています。またマルチコア上でRTOSとLinuxの異種OSを共存させなければいけない環境も少なくありません。今回のウェビナーでは、そんな組み込みOS導入の課題に対し、多くを知り尽くした先進OSベンダーにお集まりいただき、課題を解決した成功事例などを交え、最新ソリューションをご紹介いただきます。
キーワード
#RTOS #リアルタイムOS #組み込みLinux #マルチOS #IoT #組み込み #aps_seminar
こんな人にオススメ
- 組み込みシステムの要であるOSの最新情報を知りたいエンジニア
- OSベンダー各社の情報を一括で入手し、比較・検討したいマネージャ
- 自社製品に最適なOS、現OSからの乗り換え、マルチOS導入などの情報・知識が必要な方
公開期間
2020年11月25日(水)13:00 – 2020年11月27日(金)17:00
ウェビナー形式のため、インターネット環境があれば、オフィスのデスクやご自宅から等、期間中いつでもどこからでもご覧いただけます。
講演概要(協賛社)
進化するインテリジェントエッジのサイバーセキュリティ機能 -RTOSからLinuxまで-
ウインドリバー株式会社
CPUがパワフルになるにつれて、今まで別々のCPUで実現されてきたAIなどのデータ処理と制御が一つのマルチコアCPU上で実現できるようになりました。しかし短期間でそのようなシステムを実現するには、RTOSやLinuxといった、それぞれのアプリケーションに相応しいOSを使う事が大切です。しかしその場合、今度は異種OSをマルチコア上で共存させるという課題が出てきます。その上、セキュリティ対策にも妥協が許されません。進化するインテリジェントシステムのセキュリティ対策導入の考え方から、RTOSやLinuxのセキュリティ対策、異種OSをひとつのマルチコアCPUに搭載する時の課題や解決方法をご紹介します。
こんな人にオススメ
- RTOSやLinuxのセキュリティ対策に興味のある方
- リアルタイムOSや組み込みLinuxを使ってネットワークにつながる機器を設計される方
- 異種OSをマルチコア上で共存させるという課題をお持ちの方
IoT機器向けOSの最前線
サイバートラスト株式会社
長期での安定供給や運用が必要不可欠なIoT/組込み機器の開発において、Linux OSの採用やOSSの活用が広がっています。同様に、近年IoT機器への攻撃が増加傾向にあり、IoT機器のサイバーセキュリティへの関心も高まっています。現在、米国、欧州などさまざまなセキュリティ標準規格の制定が進み、日本でもそれらへの準拠が求められるようになってきました。本講演では、IoT機器における国際標準への準拠といったサイバーセキュリティの動向や課題の解決方法を解説するだけでなく、長期に渡って安全に利用できるIoT/組込み機器向けLinuxや脆弱性対応を支援するソリューションをご紹介します。
こんな人にオススメ
- IoT/組込み開発にLinuxを活用を検討している方
- IoT業界のセキュリティ動向について知りたい方
- IoT機器の開発において脆弱性対応に課題をお持ちの方
ニューノーマルにおいて製造業に必要な開発速度を落とさないための3つのソフトウェア開発手法
イー・フォース株式会社
日本の”ものづくり”の現場では強い逆風に直面しています。中国や韓国の台頭、そしてコロナ禍による急激な経済不安に加え、顧客からは強いコストダウン圧力、そして幅広い仕様要求にも対応を迫られています。本セッションでは、”ものづくり”のニュー・ノーマルを実現するために、RTOSとLinux、産業用ネットワーク、無線、FPGA、マルチコアなど多彩な組み合わせを実現するためのソフトウェア・ソリューションやFreeRTOSなどのオープンソースと市販RTOSの比較をテーマに講演を行います。
こんな人にオススメ
- 少量多品種や仕向地へのローカライゼーション要求によって開発効率が下がってしまった
- なるべく部品選定や調査に時間を掛けずにアプリの開発に注力したい
- オープンソースを活用してトレンドに追従したいが、従来使っていたRTOSも使いたい
RTOSベースのハイパーバイザで実現するシステム統合 ~組込みシステムへのハイパーバイザ導入の勘所~
イーソル株式会社
eMCOS Hypervisor は、一つのターゲットシステム上で複数のゲストシステムを実行させることができるハイパーバイザです。POSIXベースRTOS「eMCOS POSIX」 の拡張機能として実装されており、リアルタイム性や信頼性を確保しながらLinuxやAndroidなどをゲストOSとして追加できます。eMCOS Hypervisor上で動作する各ゲストは、他ゲストの存在を意識せずに空間/時間的に分離して実行できます。本動画では、組込み仮想化システムにおける重要な要件や課題を挙げ、その解決手法も交えながらeMCOS POSIXやeMCOS Hypervisorの特長を紹介します。
こんな人にオススメ
- 組込み開発における仮想化技術について知識を習得したい方
- 組込みシステムへハイパーバイザの導入を検討している方
- リアルタイムアプリケーションとLinuxによるリッチな機能を組み合わせたシステムを構築したい方
Linux/OSSを製品適用する際の7つのポイント
株式会社富士通コンピュータテクノロジーズ
SoCの性能向上に伴い多くの組込み機器でLinux/OSSを採用する機会が増えて来ました。Linux/OSSを適用する際に気を付けるべきポイントは、機能・品質・メンテナンス性・ライセンス等多岐に渡ります。機器メーカーで数多くの機器にLinux/OSSを搭載してきた経験を基に安心・安全にLinux/OSSを使いこなすノウハウを解説します。
こんな人にオススメ
- これからLinux/OSSを製品に適用しようと思っている人
- Linux/OSSを製品に適用して苦い思い出がある人
- Linux/OSSは怖いので使うのを躊躇している人
実験してみた、LinuxとRTOS
京都マイクロコンピュータ株式会社
制御システムにLinuxを使うとき、RTOSとの組み合わせを推奨されることがあると思います。本セッションでは、各OS単体で制御した場合、組み合わせた場合、について、RZ/G1E(Arm Cortex-A7 1.0GHz 2コア)評価ボードを使い、1ms単位のリアルタイム制御を行う時の様子を、実験的に計測したデータを使って説明いたします。後半では、当社SOLID-OSとLinuxの組み合わせを例に、マルチOS環境でのOS起動シーケンスを、ソースコードを追いながら紹介します。また、マルチOSシステム構築に便利なSOLIDの特徴についてもご紹介いたします。
こんな人にオススメ
- LinuxとRTOS のマルチOSシステムの実時間性の違いに興味がある方
- LinuxとRTOSを使ったマルチOSシステムの起動シーケンスに興味がある方
- LinuxとRTOSを使ったマルチOSシステムを検討されている方
講演者
青木 淳一 氏
1990年に日本の大手半導体メーカーに入社し、MIPSマイクロプロセッサの開発に約15年従事。米国企業とのマイクロプロセッサ共同開発プロジェクトによる海外駐在経験を3度持つなど、社会人生活の多くの時間を米国シリコンバレーで過ごす。2005年メンター・グラフィックス・ジャパン株式会社に入社。テクニカル・セールス本部の部門長として、半導体LSI、PCB、車載ワイヤーハーネス設計用のEDAツールの技術営業活動に従事。2019年12月より現職。
佐野 勝大 氏
日本アイ・ビー・エムを経て、日本マイクロソフトにて組み込みシステム向けのWindowsのプロダクトマネージャーやビジネス開発を担当。MTIで上席執行役員モバイルサービス事業本部副本部長を担当後、2010年からユビキタスAIコーポレーション(旧ユビキタス)にて取締役、代表取締役社長に就任。2019年7月より現職に就任し、OSS・IoT事業を取りまとめる。JASA 理事副会長、九州工業大学客員教授
野田 周作 氏
外資系半導体ベンダでマイコンのマーケティングを8年経験し、そのマイコン上で動作するRTOSに興味を持ちイー・フォースに入社。見た目とは裏腹なフットワークの軽さを武器に、HW/SWの両面からお客様の課題解決に力を注ぐ。
久保 裕介 氏
2000年にイーソルに入社し、以来、約20年にわたり組込みエンジニアとしてイーソルのRTOSプラットフォーム製品に携わる。以前はカスタマーサポートのエンジニアとして、イーソル製品を購入いただいたお客様にサポートサービスを提供。現在はフィールドアプリケーションエンジニア(FAE)として、イーソル製品の導入を検討されているお客様へのシステム提案や導入支援、導入後のアフターサポート等を行っている。
浅羽 鉄平 氏
富士通グループを中心に組込みLinuxディストリビューションの開発・サポートに従事し、担当した機器はスーパー コンピュータから車載機まで100製品以上に及ぶ。組込みLinux講座でもお馴染みのAPSファミリー。
辻 邦彦 氏
組込機器向けファームウェア、通信機器向けOS開発を経て組込・携帯電話向けJava実行環境の開発チームを率いる。2003年〜現職でJTAGエミュレータのLinuxやマルチコアSoCのデバッグ対応を行う。2016年からは新開発プラットフォームSOLID立ち上げの中心人物として、各種講演・展示会でプロモーションを行うとともに、ユーザに鍛えられながら更なるSOLIDの進化を日々模索中。
講演前事前インタビュー
ウインドリバー株式会社 青木 淳一 氏
サイバートラスト株式会社 佐野 勝大 氏
イー・フォース株式会社 野田 周作 氏
リアルタイムQ&A(チャット)対応日程
対応企業名 | 1回目開催日時 | 2回目開催日時 |
---|---|---|
イー・フォース株式会社 | 11月25日(水) 13:00-14:00 | 11月27日(金) 13:00-14:00 |
株式会社富士通コンピュータテクノロジーズ | ー | 11月27日(金) 14:00-15:00 |
ウインドリバー株式会社 | 11月25日(水) 15:00-16:00 | 11月27日(金) 15:00-16:00 |
京都マイクロコンピュータ株式会社 | ー | 11月27日(金) 16:00-17:00 |
講演概要(LT)
Spresense + Wi-Fi (GS2200M)をNuttX SMPで動かしてみた
【講演者】石川 真之
APSのブログでも紹介されているとおり、SpresenseはNuttXを使用しております。今回は、Spresense + Wi-Fi (GS2200M)の組み合わせを、Spresense独自のマルチコアフレームワークではなく、NuttX SMP kernelで動かした話をしたいと思います。SMPは、Cortex-A/Linux等ではおなじみですが、実はSpresense/NuttXでも使うことができます。NuttX SMP kernelを使うことで、開発者は独自のコア間通信機能を使わずに、Linux等で慣れ親しんだマルチスレッドプログラミングをそのまま適用することができます。また、CPU0以外のコアからでもSprsenseのdriverを介して、GPIO/SPI/DMAなど全てのペリフェラルを使うことができます。今回のLTでは、NuttX向けGS2200Mドライバ開発、SpresenseへのSMP kernelの移植、Spreseneの4コア(LEDやオシロの関係から4コアで動作させました)を使ってのWi-Fi audio streaming再生やWebサーバーへのアクセスデモの紹介などを行いたいと思います。
とあるリアルタイムOS製作者の悲哀
【講演者】福田 幸司
Facebook / Blog
自作のリアルタイムOSを作ってみたはいいのだが、問題点が多すぎる!
問題その1:コンフィギュレータがない。
問題その2:実機での検証ができない。本当はRaspberry Pi 3 Model B+で実機検証を行うつもりだったが、JTAGで接続した後、ldr疑似命令を実行した時点で吹っ飛ぶ。
問題その3:何を思ったか、ほとんどアーキテクチャを知らないARM Cortex-A向けにフルアセンブリでコーディングしてしまった。Cで書いていれば、移植性、保守性ともに上がったはずなので、ほかのCPUコアへの移植も容易だっただろう。
問題その4:今現在、自分自身の開発モチベーションが低い。超低い。どこかの企業が買い取ってくれるとかいうならテンション激上がりなのだが、そんなうまい話はない。
uItronとFreeRTOS
【講演者】坂口 智彦AWSとの連携が可能で、ライセンス料も特に必要のないFreeRTOSと、日本国内ではシェアの高いuItron系OSに関して、どのような違いがあるかを簡単に発表させていただきます。OSのスケジューリングや、用意されているサービスコール等の同一な箇所と相違点を踏まえ、FreeRTOS, uItronの双方の利点と欠点までお話しさせていただければと思います。
本講演は講演者の都合により、中止となりました。何卒ご理解ください。
視聴申込
2020年11月24日(火)13:00 申込締切
本イベントの申込みは締め切らせていただきました。たくさんのお申込みありがとうございました!
こちらも是非
“もっと見る” APS SUMMIT
【LT登壇者募集】IoT特集【APS-SUMMIT(オンライン)】
2023年9月にAPS主催で「組み込みソフトウェア」関連のイベントを開催するにあたり、ライトニングトーク(LT)の登壇者様を広く募集したいと思います。普段はAPSをご覧になっているだけの方や自分で習得した知識を他のエンジニアと広く共有したいと考えている方、この機会に是非登壇の検討をお願いします。