ミドルウェア、デバイスドライバ
今回はミドルウェアについて説明します。ミドルウェアとは、リアルタイムOSとアプリケーションの中間に位置するソフトウェアです。具体的にはファイルシステムやネットワークのプロトコルスタック(TCP/IP)のように、リアルタイムOSに機能を追加するモジュールのことです。
今回はミドルウェアについて説明します。ミドルウェアとは、リアルタイムOSとアプリケーションの中間に位置するソフトウェアです。具体的にはファイルシステムやネットワークのプロトコルスタック(TCP/IP)のように、リアルタイムOSに機能を追加するモジュールのことです。
T-Kernelではセマフォだけでなくミューテックスも提供しています。ミューテックスはセマフォと同様にタスク間の排他制御を行うための機能を提供しますが、排他制御に伴って発生する上限のない優先度逆転を防ぐ機構をサポートします。
T-Kernelでは、メッセージの送受信ができる機能を複数用意していますが、その一つとしてメッセージバッファがあります。メッセージバッファは、可変長のメッセージを送受信することのできる同期・通信機能の一つです。
「あるタスクの処理は他のタスクの処理が完了してから実行したい」場合などに利用できる機能としてイベントフラグがあります。イベントフラグでは、処理完了などのイベントの意味を表すフラグを、ビットパターンで表現することによってタスク間の同期を行います。
T-Kernelには、このような複数の処理を並列して実行させる機能があります。T-Kernelでは、このような並列に実行する際の処理の単位を「タスク」と呼びます。T-Kernelで動作させるプログラムは、一つのタスクの中では逐次的に実行されますが、異なるタスクの間では並行して実行されることになります。
リアルタイムOSは、タスクと呼ばれる処理のまとまりを切り替えるための時間や、リアルタイムOSが提供する機能に要する時間があらかじめ予測できたり、発生したイベントに対して高速に応答できたりします。リアルタイムOSを利用することで、リアルタイム性をもつプログラムの作成が容易になります。
東京大学の坂村健助手(当時)が1984年に提唱した「TRONプロジェクト」は、さまざまな分野に大きな影響を与えてきた。この特集では、TRONプロジェクトの提唱者であり現在はT-Engineプロジェクトを主導する坂村健先生をお招きして、TRONから発展したリアルタイムOS「T-Kernel」を中心にお話を伺った。
カシオ計算機のEXILIMにイーフォースのリアルタイムOSである「μC3/Standard」が採用された。ArmデュアルコアSoC「EXILIMエンジンHS」の性能を活かせるOSとして評価されたからだ。ここでは、EXILIMの魅力やμC3/Standardの導入メリットなどを探る。